日本の食品メーカー、アレルゲンフリーチョコレートの専用工場を開設

By Tingmin Koe

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日本の食品メーカー、アレルゲンフリーチョコレートの専用工場を開設
日幸製菓株式会社の協力会社アレルゲンフリーフーズでは、27種類のアレルギー特定原材料を使わない商品を製造するための専属工場を開設した後、無添加チョコレートに力を入れていく方針である。

岐阜県にある工場では、麦、乳、ナッツ、大豆を含めたアレルギー特定原材料が含まれないアレルゲンフリーのチョコレートしか製造しない。

この工場は、食品アレルギーがある子どもたちにチョコレートの美味しさを楽しんでもらいたいと考え、可児浩二氏が開設した。

しかしながら、彼の会社ではアーモンドやナッツ入りのチョコレートも製造していた。製造機を洗浄してもアレルギー物質を完全に除去することができないため、可児氏はアレルゲンフリーチョコレート専用の工場を建てることにした。 

工場は昨年8月に運転を開始して、最初の3ヵ月は試作品の製作に費やされた。

単価1000円に設定されたアレルゲンフリーチョコレートは、5ヵ月前にAmazon等のECプラットフォームや国内のスーパーマーケットで販売開始された。 

チョコレートのパッケージには、人目を引くキャッチフレーズや色鮮やかなアイコンの他に、商品に含まれていないアレルギー原材料が全て明記されている。 

2月にこのチョコレート商品の販売を開始したばかりだが、生産量は 「1ヶ月あたり2.1トン」 で安定していると、NK-Lassic(シンガポールにある日幸の協力企業)の本部長である大川氏は『FoodNavigator-Asia​』に語った。

苦味の低減

乳製品を使用しないと、チョコレートは苦味が強くなる。同社では消費者があまり苦味を感じずにチョコレートを味わえるように、チョコレートの苦味を抑える必要があった。

そこで 「カカオの熟成期間を1.5倍に増やしたのです」​ と大川氏は言った。

また、企業では 「食品アレルギーがある人のニーズ」​ に対応するために、生産量を増やす予定であると同氏は付け加えた。

大川氏は、工場ではアレルギーのある人たちにチョコレートを味わう機会を提供する他に、高齢者の雇用機会も提供していると話している。

企業の社会的責任

工場では68歳から75歳の6名のシニア層が働いている。

大川市によると、企業では高齢者を雇用することで彼らが充実した生活を送れるようにしたいと考えているそうだ。

また、企業は材料費や人件費の削減による利益を2軒の孤児院に寄付している。  

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