代替プロテインウォッチ:Vowの培養ウズラ肉、Samyangの植物性製品

Plant-based foods
The alternative protein sector including plant-based protein and cultivated meat are undergoing a rejig in APAC. (Getty Images)

Vowの培養ウズラ肉、Samyangの植物性製品などを今回の代替プロテイン ウォッチで 紹介

Vow、培養ウズラ肉キャンドルとカクテルでアジア太平洋地域拡大へ

シンガポールとオーストラリアでの規制承認を得て、Vowはアジア太平洋地域における 

培養肉事業を拡大。両市場で新たなウズラ肉製品をデビューさせている。

シドニーに拠点を置く同社は先頃、培養ウズラ肉をオーストラリアで販売する規制承認を取得。これは革新的な食肉フォーマットへの消費者アクセス拡大に向けた重要なマイル ストーンとなった。

Vowは「Forged」ブランドで、培養日本ウズラ肉を使用した獣脂キャンドルも開発している。

地球、人、栄養:Samyang の三本柱による持続可能性推進

Samyang Foodsは、より広範な持続可能性戦略の一環として、環境に優しい製品開発と 栄養重視の製品提供を強化している。

韓国を代表するインスタントラーメンブランド、Samyang Foodsは、グローバル輸出の 中核拠点Miryang生産複合施設に新たな屋上太陽光発電システムを導入し、ブルダック ラーメンのカーボンフットプリントを削減した。

また、7月には「Jack & Pulse 」から「Pulse Lab」へとブランド名を変更し、植物由来 栄養の提供に注力する方針を強化した。同シリーズはひよこ豆やカシューナッツなどの 天然素材を使用し、腸内環境をサポートする食物繊維を供給している。

同社はさらに、有機乳製品ブランド「Ornic」を通じて乳タンパク質を提供。このブランドでは、Samyang Foods の子会社で農業部門を統括する Samyang Roundhillから調達 した有機牛乳を使用している。

Mottainai、おから技術で食品アップサイクル事業ポートフォリオを拡充

サステナビリティだけでは不十分-食品テック企業Mottainai、おからミートを超えた 商業規模拡大へ

​シンガポールを拠点とするMottainaiは、食料生産からの副産物をアップサイクルし、実行可能な代替食料源に変えるという2方面からの戦略を通じて、食料安全保障と持続可能性に取り組んでいる。

おから由来の「Jiro Meat」の成功に続き、同社は年間最大100トンの食品製造副産物を アップサイクル出来るパイロット施設を開設。大麦の酒粕やカカオ豆の殻など多様な原料をスナックや飲料に活用する汎用技術を応用している。

培養肉M&A:MeatableがUncommon Bioの プラットフォームを買収

買収により人材・技術・知的財産権を獲得

Meatableは英スタートアップUncommon Bioの培養肉プラットフォームを買収した。

買収により、このオランダの培養肉企業はUncommon Bioが保有していた技術、細胞株、知的財産資産、さらには人材の専門知識までを掌握した。

これによりMeatableは「唯一のマルチプラットフォーム培養肉企業」となったと表明している。

明治:筋肉を増やすには運動よりもたんぱく質摂取が切り札

明治は、シニアからアスリートまで、筋肉の成長・維持には運動よりもたんぱく質の摂取を重視するよう消費者に呼びかけている。

日本の大手乳業メーカー明治が明らかにした調査データによると、現在の消費者の大半は、筋肉量を向上させたいと考えているにもかかわらず、十分なタンパク質を摂取していない。

​明治は、通常の食事で十分なタンパク質を摂取することは必ずしも可能ではないと考え、消費者のニーズを補うために、プロテイン飲料の常食化を推進している。