「フルーツ王国」として知られるこの県は、柿、みかん、梅の国内最大の産地である。
先週バンコクで開催された THAIFEX-World of Food Asia 展で、和歌山県食品流通課のプロジェクトマネージャー、Takayuki Miyazaki氏は、生産された生鮮果実の99%近くが国内市場に回る一方で、日本の人口高齢化は輸出市場を探す必要性をさらに高めているとFoodNavigator-Asia誌に語った。
「日本の市場はまだ大きいですが、人口が高齢化しているため、他の国で新しい市場を開拓する必要があります。 我々が製品を売ることができないならば、大問題です。」
日本国内では、県産の新鮮な果物は主に近隣の大阪で消費されている。
「和歌山は大阪に近いので、歴史的に言って、大阪の人々は和歌山産の果物を多く食べています、もちろん東京や北海道にも産品を発送しています。」
輸出規制の容易さから、香港とシンガポールが主な生鮮果物輸入市場となっている。 昨年から、同県のみかんと梅は、シンガポールのドンドンドンキと明治屋で購入できるようになった。
新鮮な果物をさらに売るために、店舗と協力して消費者に梅酒の作り方を教えている。
「規制が緩いので、香港やシンガポールへの輸出は楽です。タイでは、ハイエンドのスーパーマーケットに柿を輸出しています。」
「しかし、最近、規制が厳しくなっています。 製品を輸出する際には、日本の包装施設と製造拠点の住所を登録する必要があります。」
県の代表が見本市に参加するのは初めてで、みかんジュース、ジェラート、梅酒の5つの食品加工会社が同行している。
アジア最大の市場である中国に関しては、新鮮な果物の輸出は規制により禁止されており、食品会社は日本酒などの加工製品しか輸出できないとのことである。
農家の高齢化
日本の人口が高齢化していることは、農業分野で人的資源が逼迫していることを意味している。
Miyazaki氏は、和歌山県の平均的な農家の年齢は70歳で、若い世代がこの分野に従事することを嫌うため状況は最悪になったと述べた。
日本に於ける農産物の需要と供給は「一致している」が、バランスは将来、予測不可能な状態であるとも語っている。