ビジネスを醸成する:オーストラリアが日本への緑茶輸出を推進するには

By Tingmin Koe

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ビジネスを醸成する:オーストラリアが日本への緑茶輸出を推進するには
Australian Green Tea Co-operative(オーストラリア緑茶共同組合)は、製茶・緑茶販売を手掛ける日本企業の国太楼と提携し、アジアの需要に応えるために緑茶の供給を増やしている。

Australian Green Tea Cooperativeの創設者John Robb氏は、緑茶輸出ビジネスの成功の鍵は、地理的要因と生産サイクルであり、オーストラリアは日本の供給ギャップを埋めることができる駅オーストラリアは日本の供給ギャップを埋めることができる、と言う

「当社は、南半球で生産を行っているため、日本の生産サイクルとは重ならず、年2回、新茶を提供できるのです」​と語る。

2016年の日本一人当たりの平均緑茶消費量は628グラムだった。国太楼は、公式ウェブサイトで「日本の生活にはお茶が欠かせません」と述べている。

「緑茶は、カテキン、カロチン、ビタミンなどの成分を含み、健康飲料として消費者の注目を集めてきました。緑茶は、健康的な飲み物の一つと考えられています」

オーストラリアで最も古い緑茶園の一つはニューサウスウェールズ州マングローブマウンテンにあり、国太楼と提携して緑茶栽培を行った。

2004年、日本における緑茶需要が高まり、国太楼は国外での新しい選択肢を探した。これをきっかけに、緑茶園の規模を倍に拡張した。

国太楼の中村国田郎社長は、オーストラリアで栽培される茶葉の質の高さを認めている。

「当社は、消費者を第一に考え、経営を行ってきました。便利で質が高く、手ごろな価格で安全かつ健康志向の製品を提供し、他社との差別化を図っています​と、中村社長は述べた。

[オーストラリアとの緑茶プロジェクト]は、現地の自治体や農家と協力して進められています」

現地の当局機関では、将来的には、緑茶がオーストラリアの主要輸出農作物になる可能性があると推測している。

「中国は世界最大の茶葉輸出国ですが、オーストラリアはこれに次ぐ存在になるでしょう。ここで、差別化要因として強調しなければならないのは、世界有数のクリーンでエコな生産環境です」​と、Regional Development Australia Central CoastのFrank Sammut氏は語る。

Regional Development AustraliaのCEO、John Mouland氏は 「ニューサウスウェールズ州では、ワインと同じように緑茶生産が重要になる可能性があります。

「私たちは、セントラルコーストの食品産業の可能性に期待しています」​とMouland氏はAustea Coop​に対して語る。

現在、オーストラリアのニューサウスウェールズ、西オーストラリア、タスマニア、ビクトリアなどの約20ヵ所で緑茶園が運営されている。

価値のある投資

オーストラリア政府は、Regional Development Australia Central Coastの意見を支持しているようだ。農園運営への投資を目的として、オーストラリアの緑茶協同組合に10万豪ドル(72,200米ドル)の資金援助を行っている。

「この資金提供により、オーストラリア緑茶協同組合はマーケティングを向上し、ビジネスの発展に必要な企業統合を進めることができるはずです」​とロバートソンのLucy Wicks連邦議員はCoop News​に述べた。

「この投資により、農園は、サプライチェーン管理を強化できるだけでなく、商品価格の交渉を含め、スケールメリットを実現するスキルやリソースを得ることができます」

オーストラリアのの茶葉生産量は世界の消費量の1%に満たず、世界の茶葉輸出国の上位15位にも入っていない。

2016年、日本は主に米国、台湾、シンガポール、ドイツに4,108トンの緑茶を輸出している。2017年の緑茶輸出は、1月から11月にかけて約30%の成長を見せた。

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