活気のない日本のソフトドリンク市場における炭酸系飲料の復活を目指す企業

By Gary Scattergood

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活気のない日本のソフトドリンク市場における炭酸系飲料の復活を目指す企業
日本での成功を目指すソフトドリンクメーカーは、カフェイン含有量の高い強炭酸水を使用するか、消費者の需要が著しく伸びているヘルシーな商品を選ぶかのいずれかを検討する必要があります。

この数年間、経済不況や消費者の健康志向の高まりにより、炭酸系市場は停滞が続いていました。

しかし、市場調査会社のEuromonitorのエキスパートは、炭酸系飲料のブランドはヘルシーな成分を取り入れてブランド力を強化する方向性を避けてきたと指摘します瓶詰めウォーターなどのカテゴリーの成功を相殺するには不十分ではないかと懸念しているからです。

その代わり、「強炭酸」と呼ばれるカフェイン量の高い商品の生産を拡大していると、アナリストのウツノミヤアカリは語ります。

「たとえば、コーラ炭酸の場合、サントリーは「ペプシストロング 5.0GV」と「ペプシストロング 5.0GVゼロ」を発売し、ペプシストロングブランドをリニューアルしました。GVは炭酸ガス量(Gas Volume)を示す略字です。」

「これらのブランドの特徴は、カフェイン含有量が高いことで、ペプシシリーズの中でも最も炭酸量が多いことになります。そのため、強い刺激や爽快感が楽しめます。」

日本で開催されたFoodEx Japanショーと同時期に発表されたデータによると、現在サントリーは、コカ・コーラ社(シェア率22.4%)に次いで17.1%の市場シェア率を誇り、国内第2位のソフトドリンクメーカーに位置付けられています。

その後は、伊藤園、アサヒグループ、キリンホールディングスがトップ5位までを占めています。

「市場はかなり固定されており、上位5社がその年の売上高の4分の3を占めています。」​と、ウツノミヤ氏は付け加えます。

「アサヒはシェア成長率が最も高く、ランクアップして3位に躍り出ました。カルピスブランドがアサヒのソフトドリンクポートフォリオに統合されたことが主な要因だと思います。」

PepsiCo Inc、Danone、Nestlé SA、Dr Pepper、Snapple Groupというコカ・コーラに参入している総売上世界トップ5の中で、日本のトップ5に食い込んでいるブランドはありません。

Euromonitorは、今後5年間の日本のソフトドリンク市場は、売上高の点では停滞するだろうと予測しています。

しかし、フレーバーウォーター(味付きのミネラルウォーター)やヘルシーなシリーズなどのカテゴリーは、トレンドに逆らう方向性でありながら、プラスの成長を記録しています。「消費者の健康志向や意識は今後も続き、水分補給をしながら、美味しく体にも良いソフトドリンクが求められる傾向にあるからです。」

FoodEx Japanにおいて、このトレンドへの参入を希望していた企業の一つがフィリピンのAgriNurture社です。

同社は、La Naturalココナッツウォーター飲料水シリーズを出展しました。100%ピュアココナッツウォーターだけで作られており、脂肪分とコルステロールはゼロ。

同社は、日本市場への炭酸入りバージョンの導入を考えています。

輸出マネージャーのBernard Pae Jrは次のように語ります。「これらの商品は輸出専用です。日本では、ヘルシーな飲料が求められていることを実感しました。市場は国内企業に独占されている状態ですが、特に若い消費者の間で、ココナッツウォーターの消費者認知度は向上していると考えます。」

「近日中に炭酸入りバージョンを発売する予定ですが、ヘルシーなエナジー系ドリンクとして、ティーンエイジャーやヤングアダルト世代に受けるのではないかと考えています」

同社は、プレーンなココナッツウォーターをすでに日本で発売していますが、この新製品がヒットすれば、新たなビジネスチャンスが開けるのではないかと期待しています。

「もし成功すれば、当社にとっては非常に大きな市場になります。」と、Pae Jr.は付け加えます。「商品のパッケージだけでなく、地元の小売業者の要件を理解するべく、懸命に取り組んでいるところです

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