日本の持続可能な菓子:動向は勢いを増しているがまだ主流ではない

By Guan Yu Lim

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日本の持続可能な菓子:動向は勢いを増しているがまだ主流ではない

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Barry Callebautの消費者調査によると、日本はまだ持続可能な菓子の導入の初期段階にあるが、主流になる可能性は十分にある。

調査によると、日本の消費者の72%が現在、飲食物を購入する際に持続可能性を重要な要素と考えている。

持続可能な食品・飲料を購入しようと考えている人のうち、回答者の約57%が持続可能なチョコレートを購入すると思われる。

日本のBarry CallebautのマネージングディレクターであるPascale Meulemeester氏はFoodNavigator-Asia​誌に対し、日本の消費者の70%以上は、持続可能なチョコレート製品は良い感じで、価値観に合致し、より良い品質を提供する事に関連付けていると述べた。

「日本の新しい消費者は、自分たちにとっておいしいだけでなく、地球と人類にとっても良いチョコレートを求めています。」

彼女はこれを「もったいない」という日本の表現に例えた。「もったいない」は、自然への愛と敬意を伝える日本の信念である。

「日本の消費者が、意識を持ち総合的な消費を通じて、より良くより健康的な社会に貢献したいと願っている事です。持続可能な製品を購入する事で、自分たちの価値観に寄り添った買い物に満足するという、新しい生活様式になりつつあります。」

Meulemeester氏は、日本は規模が大きく、プレミアム化の動きがあり、世界的なトレンドセッターとしての地位があるため、重要な製菓市場だと述べた。

Euromonitorによると、2019年の日本のチョコレート菓子市場は5436億円と評価されている。

コラボ効果

Barry Callebautは現在、東京を拠点とする有楽製菓株式会社と共同で、同社のブラックサンダーチョコレートバーを皮切りに、日本の持続可能性を推進している。

Meulemeester氏は「私たちは現在、チョコレートの使用を100%持続可能な製品に転換するために有楽製菓に協力し、2025年までにこの目標を達成する予定です」と述べた。

同社は、消費者だけでなく、ココア農家やその家族にとっても、より良い未来を創ろうとしている。

Meulemeester氏によると、有楽製菓はBarry Callebautのココア ホライズンプログラムにも参加しており、自立したココアコミュニティの構築を目指している。

プログラムは、生産性 (2025年までに農民を貧困から救い出す)、環境 (森林およびカーボンポジティブなカカオサプライチェーン)、およびコミュニティ(労働力、エンパワーメント、収入)の3つの柱から成る。

有楽製菓の河合辰信社長は「持続可能性は、私たちを現在だけでなく未来のために適切に位置付けてくれます。持続可能性は消費者が求めているものである事を理解しており、市場で標準になるまでの道を導くために、Barry Callebautとココア ホライズンプログラムと提携する事を喜ばしく思っています」と話す。

Meulemeester氏は、業界の他の企業にもこの運動に参加するよう呼びかけたいと述べた。

Euromonitorの日本のチョコレート菓子に関するレポートによると、有楽製菓の日本でのシェアは0.9%である(49億円)。

Barry Callebauは、有楽製菓のブラックサンダーシリーズにコンパウンドコーティングを提供している。 他には森永、ロッテ、アサヒとプロテインバーの開発にも取り組んでいる。

オーストラリアでは、Darrell Leaと協力して持続可能なチョコレートの開発に取り組んでいる。

APACとコロナウイルス

Barry Callebautは最近半期決算を発表し、同社のAPAC地域が最大のボリューム成長と利益を達成したと報告した。

Barry Callebaut APAC社長のBen De Schryver氏は、APACの成長はイノベーションと持続可能性によって加速されたと説明し、「ルビーチョコレートをはじめとする当社の革新的な製品は、中国、日本、台湾などの国々で引き続き話題を集めています」と述べた。

また、最近バンコクに新しいオフィスを開設したタイのような新興成長市場で事業を拡大していると付け加えた。

COVID-19のパンデミックの間、De Schryver氏は、地元当局の要請に従って、APACの生産拠点のいくつかを、主要食糧の供給者に分類されているにもかかわらず、一時的に閉鎖したと話した。生産は減速したが、アジアのほとんどの拠点はまだ稼働可能である事を確認した。

「現在、COVID-19が世界に影響を与えている事から、当社では品質と安全性に重点を置いています。私たちは主要食糧を棚に収める事を手助けし、当社の製品が最高の基準を満たしている事を確認する必要があります」と強調した。

同社は、今年初めにドイツで100%乳製品を含まないミルクチョコレートを発売し、将来はオーストラリア、日本、ニュージーランドにも進出する予定である。

De Schryver氏によると、アジアでは植物由来のニッチがトレンドになると予想されるという。

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