二日酔い無し? ノンアルコールビール会社Nirvana Breweriesが日本進出のためフレーバーを重視

By Guan Yu Lim

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二日酔い無し? ノンアルコールビール会社Nirvana Breweriesが日本進出のためフレーバーを重視

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低からゼロアルコール飲料(LNA)のビール醸造所Nirvana Breweriesは、日本をはじめとするアジア市場に目を向けており、その幅広い味わいと独特の風味が競合他社と一線を画すと確信している。

Nirvana Breweriesのディレクターであり創設者のBecky Keanによると、彼らのビールの独特の風味の秘密は、醸造プロセスにある。

LNAビールを生産する通常のビール醸造所は、ハイネケンのハイネケン0.0などのアルコールビール生産から移行したのが一般的であるため、これら企業の製造プロセスでは、ビールからアルコールを除去するために煮沸を行う。

「私達のビールは、醸造プロセスの最初からアルコールフリーに作られています。つまり、他で行われているようなビールからアルコールを除去してノンアルコールにするための濾過や煮沸のプロセスを経ていません」とKean氏はFoodNavigator-Asia​誌に語った。

「通常のクラフトビールと同じように醸造してもアルコールが十分に生成されないようにし、発酵する砂糖の量を減らし、温度を変え、醸造物を発酵させる 「緩慢な酵母」 によってアルコールが生成される量を制限するだけです。」

Nirvana Breweriesのすべてのビールは、アルコール度数0.5%以下になるように制御されており、Kean氏はまた、煮沸プロセスによって通常壊れてしまうホップなどのフレーバーを維持する技術があると断言している。

「私達はビールに何も添加しません – 他では後工程で砂糖や乳糖を添加して豊かな風味を作りだす傾向があり、これにより通常のビールを飲んだ時より少しボディがあるような人工的な感覚を作り出すことができます」と付け加えた。

「つまり、私達のやり方だと、とてもすっきりした味が得られ、すべての素材を本当に味わうことができます。」

さらに、現在、ほとんどのノンアルコールオプションがラガーのみに焦点を当てていることを考えると、6種類の異なるLNAクラフトビールが注目を集めることに自信を持っている。

「現時点で、ラガー、ペールエール、IPA、スタウト、低アルコール(0.5%以下)のオーガニック製品、何らかの理由で、健康上、宗教上の理由などから絶対零度アルコールを望む人のための、完全に0%アルコールのペールエールの6つの主力製品があります。」

「これまで、ノンアルコールビールはラガービールや薄いビールに過ぎず、クラフトビールはほとんどありませんでした。そこで、私達は、アルコールを飲まない消費者がさまざまなスタイルから選べるようにしたかったのです。」

日本からスタート

Nirvana Breweriesのアジア・パシフィック地域で最初にターゲットとする市場は、比較的成熟したLNA飲料市場であり、健康志向の高まりから急成長している日本である。

「私達が日本を訪れた時、多くの方がアルコールに弱いと言っていました。ですから、0.5%ビールは、普通のビールのような副作用が出ることはないので、日本では成功すると信じています。」とKean氏。

「アルコールフリー (ビール) の伸びの多くは、アルコールの摂取が制限されている国とは対照的に、例えば日本のように健康とウエルビーイングに焦点を当てている国々に見られます。」

「APACのより都会的な国からも多くの問い合わせが寄せられています。例えば、韓国、シンガポール、さらにはインドの一部の地域からも来ています。」

ヘルスとウェルネス

ビールはヘルスとウェルネスと一般的に関連付けられていないが、これは実際には誤解であり、LNAビールは「水の次に来る最も健康的な選択肢の1つ」であるとKean氏は言っている。

「アルコールを取り除くと、カロリーははるかに低くなります。私どもの標準ボトル入りビールは、通常50カロリー未満です。ラガーは、ボトルあたり約66カロリーで、通常のビールと比べて半分以下です。」

「糖類とカロリーは非常に低く、実際には、酵母の反応から発生するかなりの量のビタミンが含まれています。例えば、ビタミンB12や非常に大量の葉酸等です。」

「疑問があれば医師に相談するのが一番安全だといつも言っていますが、アルコールレベルは本当に低いので、正常に機能している体には完璧に安全で、妊婦にも危険なものは何も入っていません。」

全体として、LNAビールのAPACでの傾向は、健康上の理由で上向いているように見える。これは、ヨーロッパで起きていることと非常に似ているとKean氏は付け加えた。

「アルコールフリーのビールは、運転や妊娠などの制限的な理由ではなく、肯定的な理由で選択されています。 これはヨーロッパで起きており、同じようなことが日本と韓国でも起きています。」

新製品開発

日本向けのローカライズバージョンを開発しているかという質問に対し、Kean氏は、まだ具体的な日本向けの製品は準備されていないが、日本の市場の反応次第では、特別なビールが開発される可能性があると述べた。

「私達は日本で昆布茶ビールを作りました。基本的に私達のバージョンのサワーで、発酵したお茶にペールエールの一つを混ぜ、ペールエールのわずかな甘みと昆布茶の酸味を合わせた素晴らしいユニークな飲み物を作りました。」

「日本では、このスタイルは最も人気のあるものの1つでした、私達はこれか、または幾つか別のバリエーションを取り入れることを検討する予定です。」

「また、現在のスタイルのバリエーションをさらに増やすために、フルーツビールとサワービールを若干増やすことも検討しています。」

Nirvana Breweriesは今後2年以内に正式に日本に進出する予定だが、最近のコロナウイルスの発生がこのタイムラインに影響を与えるかどうかはまだ不明である。

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